にやける とは?
「にやける」の意味
「にやける」とはどういう意味かご存じでしょうか?
これはさすがに分かるよ!ニヤニヤしてるってことでしょ?
いやいや、分からんよ?もしかしたら実は全然意味が違うのかもしれんよ。
そうですね、これで本当に「ニヤニヤしている」って意味だったら非常に無駄なページですからね、それはないはずです。
えー?そうかな?
最近の使われ方
最近は、「薄笑いを浮かべている」「ニヤニヤしている」というような意味合いで使われているのを聞いたことがあるでしょうし、そういう意味で使っている人は多いでしょう。
「彼はいつも本を読みながらにやけている。」
「彼女は貰ったプレゼントを抱きしめて思わずにやけてしまった。」
というように使われていますね。
以前は間違った使い方でしたが、最近はそうでもなくなってきたようです。
お?ニヤニヤしているって意味で合ってるんじゃない?
そうやって間違う人が増えたせいで変わっていったってことでしょう。あーたむみたいな人が多いせいで。
なんだとー!?
まぁまぁ、とりあえず続きを見てみるんよ。
本来の意味
本来「にやける」とは
男が変にめかしこんだり、色っぽいようすをしたりする。
という意味で使われていました。
「にやける」とは漢字で「若気る」と表します。
もともと、「若気(にやけ)」を動詞化した言葉でした。
「若気(にやけ)」とは
①男が派手に着飾ったり、媚 (こ) びるような態度をとったりすること。また、その人。
②男色を売る若衆。陰間 (かげま) 。
と言う意味の言葉であり、その「若気」を動詞化することで、男性がなよなよとしていることや女性のように色っぽい様子や姿をしていることを「にやける」と言うようになりました。
最近では辞書の「にやける」のページに
①男が変にめかしこんだり、色っぽいようすをしたりする。
②俗に、にやにやする。口許がゆるんで笑顔になる。
と記されていることもあります。
今はまだ「俗に」と付いていますが、いつか外れて正式な意味として浸透する日が来るかもしれません。
ねぇねぇ、陰間 (かげま) って何?間男?
【陰間】(かげま)
江戸時代、修業中でまだ舞台に出られない少年歌舞伎俳優。また、宴席に侍って男色を売った者。陰子 (かげこ) 。陰郎 (かげろう) 。
間男じゃなかった!
そういえば、「若気」とは、鎌倉・室町時代に男色を売る若衆を呼んだ言葉で、「男色を売る」という意味から「お尻」や「肛門」も意味するようになったようですよ。
BLか!
誤用の定着率
平成23年度の「国語に関する世論調査」で、「彼はいつもにやけている」という例文を挙げ「にやける」の意味を尋ねたところ、
本来の意味の「なよなよとしている」で使う人は14.7パーセント、
本来の意味ではない「薄笑いを浮かべている」で使う人は76.5パーセントという結果が出ています。
圧倒的大差!
本来の意味で使っている人少なすぎ~!
これだと辞書に「俗に」と付けても載せるのが分かりますね。
なぜ誤用されることが多いのか
なぜ誤用されることが多いのか、それは「にやにやする」という言葉と似ていることにあるでしょう。
本来、「なよなよしている」という意味であった「にやける」は、浮ついている様子を表す場合にも使われるようになりました。
そして「にやにやする」という言葉と似ていることから、男性か女性かは関係なく、「薄笑いを浮かべている」様子を表す言葉として用いられるようになってきたのだと考えられます。
うん、それしかないんな。
まぁ、そうですよね。
まとめ
「にやける」とは本来「男が変にめかしこんだり、色っぽいようすをしたりする。なよなよしている。」という意味であった。
しかし、「俗に、にやにやする。口許がゆるんで笑顔になる。薄笑いを浮かべている。」という意味で使われることが多くなった。
今後ますます本来の意味で使われることはなくなっていくでしょうね。
アンケートの結果を見たら明らかだもんね。
それもありますが、本来の意味の内容が現代に合わないですからね。
男性なのに女性っぽい格好している、なよなよしている、とかいろいろな人が怒りそうな言葉なんな。
えぇ、ジェンダーレスの観点から言っても消えていくと思いますよ。
ふーん?よく分かんないけど難しいんだね~。