舌鼓を打つ とは?
「舌鼓を打つ」の意味
「舌鼓を打つ」とはどういう意味かご存じでしょうか?
また、読み間違えている人も多い言葉ですが、なんと読むかご存じでしょうか?
また「舌」かぁ、なんか多いね。
体の一部が入った慣用句は多いですからね。
それよりも、読み間違えている人が多いってなんで?間違いようがなくない?
実はめちゃくちゃ難しい読み方なのかな?「たんたいこ」とか?
「めんたいこ」みたいなんな。
「舌鼓を打つ」の意味
「舌鼓を打つ」とは
①あまりのおいしさに舌を鳴らす。舌鼓を鳴らす。
②不満げに舌打ちをする。
という意味で使われている言葉です。
主に使われているのは①で、「美味しいものを食べて満足したときに舌を鳴らす」という意味です。
②の意味で使うことは少ないのであまり印象に残らないでしょう。
もし使うなら「舌打ち」と、そのまま使う人の方が多いと思います。
舌打ちみたいな良くない意味合いも「舌鼓を打つ」って言ってたんな、知らんかった。
で、読みは?
「舌鼓を打つ」の読み
「舌鼓を打つ」は
読み:したつづみをうつ
と読みます。
「したづつみ」と読まれていることが多い言葉ですが、本当は間違いです。
舌(した)+鼓(つづみ)ということで、読み方は「したつづみ」が正解です。
しかし、現在では「したづつみ」と読む人が多いことから認められ、誤りではないとされました。
「したつづみ」と「したづつみ」
「したづつみ」と読む人が多いのは、「したつづみ」よりも読みやすいことからと言われています。
ですが「したつづみ」という言葉自体が発音しにくい言葉ではないと思います。
では、なぜ「したつづみ」という読み方が広がったのでしょうか?
それは、連濁にあるのかもしれません。
「連濁」とは
二つの語が結びついて一語になる(複合語)際に、後ろの語(後部要素)の語頭の清音が濁音に変化する、日本語における連音現象。
という意味です。
つまり、青空は「(あお)と(そら)」で「あお(ぞ)ら」、小包は「(こ)と(つつみ)」で「こ(づ)つみ」というように、二つの言葉が結びついたときに、後ろの言葉の最初の文字が濁音になるという現象です。
そのことから「したづつみ」と読み間違える人が多かったのかもしれません。
また、「舌」と「鼓」という言葉からできているという、語源の意識が薄れたことも関係しているのかもしれません。
「したづつみ」って言ってたかもしれんのん!間違えてたんよ!
そっか~、たんたいこじゃないのか~。
本当に当たると思ってたんですか?
「舌鼓を打つ」の由来
「舌鼓を打つ」の「舌」は人間の体の一部の「舌」です。
また、「鼓」とは打楽器の一種である太鼓のことです。
まるで舌で太鼓を打つかのように音を鳴らすことを「舌鼓」と呼びました。
美味しいものを食べた時や飲んだ時に、感動のあまり舌を打ち鳴らす動作が「舌で鼓を打つ」ようであり、このことから「舌鼓を打つ」と言われるようになったそうです。
【鼓】(つづみ)
漢字文化圏特有の伝統的な楽器のひとつで、もっとも狭義には小鼓を指す。砂時計型、または木製、ドラム缶型の胴の両面に革を張ってこれを緒で強く張る。緒は、能楽の世界では調緒(しらべお)または「調べ」という。この緒を締めたり緩めたりすることで音色を調節しながら、一方もしくは両方の革を手または桴で打って演奏する。
舌先で上顎を打つらしいけどよく分からんのな。
どんな音なの?
「タッ」とか「チャッ」みたいな音といえば良いのでしょうか、言葉にするのは難しいですね。
類語
「舌鼓を打つ」の類語をいくつかご紹介します。
「頰が落ちる」(ほおがおちる)
この上なく美味であることにいう。ほっぺたが落ちる。
「腹鼓」(はらつづみ)
①腹を鼓がわりにして打ち鳴らすこと。
② 腹一杯食べて満足し、腹をたたくこと。
③天下太平で衣食が足り万民が生活を楽しむことをいう。鼓腹。
腹鼓…?なんとなく腹立たしい言葉なん。なんでだろう?
まとめ
「舌鼓を打つ」とは「 あまりのおいしさに舌を鳴らす。舌鼓を鳴らす。」「不満げに舌打ちをする。」という意味があるが、前者の意味でよく使われている。
本来の読みは「したつづみ」だが間違えて「したづつみ」と読む人が多いことから認められ、誤りではないとされた。
腹鼓といえば、月夜に狸が腹をたたいて楽しむという言い伝えから「狸の腹鼓」って言葉もあるみたいですね。
ぽんぽこたぬき可愛い~!
どこが?
あれ?なんか怒ってる?なんで?
たぬきをバカにされてるようでなんとなくなん。