舌鼓を打つ
2021年8月5日

舌鼓を打つ とは?

By 座敷あらし

「舌鼓を打つ」の意味

「舌鼓を打つ」とはどういう意味かご存じでしょうか?

また、読み間違えている人も多い言葉ですが、なんと読むかご存じでしょうか?

また「舌」かぁ、なんか多いね。

体の一部が入った慣用句は多いですからね。

それよりも、読み間違えている人が多いってなんで?間違いようがなくない?

実はめちゃくちゃ難しい読み方なのかな?「たんたいこ」とか?

「めんたいこ」みたいなんな。

「舌鼓を打つ」の意味

「舌鼓を打つ」とは

①あまりのおいしさに舌を鳴らす。舌鼓を鳴らす。
②不満げに舌打ちをする。

という意味で使われている言葉です。

主に使われているのは①で、「美味しいものを食べて満足したときに舌を鳴らす」という意味です。

②の意味で使うことは少ないのであまり印象に残らないでしょう。

もし使うなら「舌打ち」と、そのまま使う人の方が多いと思います。

舌打ちみたいな良くない意味合いも「舌鼓を打つ」って言ってたんな、知らんかった。

で、読みは?

「舌鼓を打つ」の読み

「舌鼓を打つ」は

読み:したつづみをうつ

と読みます。

「したづつみ」と読まれていることが多い言葉ですが、本当は間違いです。

舌(した)+鼓(つづみ)ということで、読み方は「したつづみ」が正解です。

しかし、現在では「したづつみ」と読む人が多いことから認められ、誤りではないとされました。

「したつづみ」と「したづつみ」

「したづつみ」と読む人が多いのは、「したつづみ」よりも読みやすいことからと言われています。

ですが「したつづみ」という言葉自体が発音しにくい言葉ではないと思います。

では、なぜ「したつづみ」という読み方が広がったのでしょうか?

それは、連濁にあるのかもしれません。

「連濁」とは

二つの語が結びついて一語になる(複合語)際に、後ろの語(後部要素)の語頭の清音が濁音に変化する、日本語における連音現象。

という意味です。

つまり、青空は「(あお)と(そら)」で「あお(ぞ)ら」、小包は「(こ)と(つつみ)」で「こ(づ)つみ」というように、二つの言葉が結びついたときに、後ろの言葉の最初の文字が濁音になるという現象です。

そのことから「したづつみ」と読み間違える人が多かったのかもしれません。

また、「舌」と「鼓」という言葉からできているという、語源の意識が薄れたことも関係しているのかもしれません。

「したづつみ」って言ってたかもしれんのん!間違えてたんよ!

そっか~、たんたいこじゃないのか~。

本当に当たると思ってたんですか?

「舌鼓を打つ」の由来

「舌鼓を打つ」の「舌」は人間の体の一部の「舌」です。

また、「鼓」とは打楽器の一種である太鼓のことです。

まるで舌で太鼓を打つかのように音を鳴らすことを「舌鼓」と呼びました。

美味しいものを食べた時や飲んだ時に、感動のあまり舌を打ち鳴らす動作が「舌で鼓を打つ」ようであり、このことから「舌鼓を打つ」と言われるようになったそうです。

【鼓】(つづみ)
漢字文化圏特有の伝統的な楽器のひとつで、もっとも狭義には小鼓を指す。砂時計型、または木製、ドラム缶型の胴の両面に革を張ってこれを緒で強く張る。緒は、能楽の世界では調緒(しらべお)または「調べ」という。この緒を締めたり緩めたりすることで音色を調節しながら、一方もしくは両方の革を手または桴で打って演奏する。

舌先で上顎を打つらしいけどよく分からんのな。

どんな音なの?

「タッ」とか「チャッ」みたいな音といえば良いのでしょうか、言葉にするのは難しいですね。

類語

「舌鼓を打つ」の類語をいくつかご紹介します。

「頰が落ちる」(ほおがおちる)

この上なく美味であることにいう。ほっぺたが落ちる。

「腹鼓」(はらつづみ)

①腹を鼓がわりにして打ち鳴らすこと。
② 腹一杯食べて満足し、腹をたたくこと。
③天下太平で衣食が足り万民が生活を楽しむことをいう。鼓腹。

腹鼓…?なんとなく腹立たしい言葉なん。なんでだろう?

まとめ

「舌鼓を打つ」とは「 あまりのおいしさに舌を鳴らす。舌鼓を鳴らす。」「不満げに舌打ちをする。」という意味があるが、前者の意味でよく使われている。

本来の読みは「したつづみ」だが間違えて「したづつみ」と読む人が多いことから認められ、誤りではないとされた。

腹鼓といえば、月夜に狸が腹をたたいて楽しむという言い伝えから「狸の腹鼓」って言葉もあるみたいですね。

ぽんぽこたぬき可愛い~!

どこが?

あれ?なんか怒ってる?なんで?

たぬきをバカにされてるようでなんとなくなん。