斜に構える とは?
「斜に構える」の意味
「斜に構える」とはどういう意味かご存じでしょうか?
読み:しゃにかまえる/はすにかまえる
2つも呼び方があるの?
一般的によく使われるのは「しゃにかまえる」ですが、「はすにかまえる」でも間違いではないです。
「ななめ」は間違いだけどね。
で、意味は?
写真撮るときのポーズのことかな?顔を少し斜めにして決め顔してるやつ!
最近の使われ方
「あの人はいつも斜に構えた態度なので気に入らない。」というように、不真面目な態度や皮肉な態度、バカにした態度などを指すことが多いと思います。
ですが、これは本来の使い方ではないのです。
あれ?違うの?
まさか、私の答えが正解だったりして!
それだけはないですね。
本来の意味
本来「斜に構える」とは
①剣道で、刀を斜めに構える。
②身構える。改まった態度をする。
③物事に正対しないで、皮肉やからかいなどの態度で臨む。
という意味で使われている言葉です。
①②と③では意味が全く違うよ?
正反対と言ってもいいんな。
本来は①②のようなポジティブな意味として使われてきましたが、③のようなネガティブな意味として浸透しすぎたこともあり、①②の意味として使われることは少なくなってしまいました。
ですから、「身構える。改まった態度をする」という本来のポジティブな意味で使っても相手には通じないかもしれません。
またそれだけではなく、真逆のネガティブな意味で捉えられてしまう恐れがありますので、使うときには注意が必要です。
「斜めに見る」って言葉に引きずられて間違って覚えてしまう人もいるんでしょうね。
【斜めに見る】(ななめにみる)
捻くれたあるいは穿った見方で物事を捉えること。「斜めから見る」と言うこともある。
そんな言葉あったっけ?
「斜に構える」の由来
「斜に構える」は、意味の①でも触れていますが、剣道が由来であると言われています。
剣道には、上段・中段・下段という三つの構えがあります。
その中でも『中段』は剣の切っ先を相手の喉元か左目に向け、剣先を中心よりも斜めに向ける構えをすることから、刀を斜めに構える中段の状態を、「斜に構える」と呼ぶようになりました。
これは他の構え方と比較しても、最も隙が見られない構えであることから、「改まった態度を取る」という意味になりました。
また、片方の足や肩を引き、体を斜めにする構えであることが由来だとも言われていますが、いずれにしても、相手との攻防に備えて十分に身構えることを指していると思われます。
剣道ってカッコいいよね~。なんか叫んでて面白いし。
あれ、なんでみんな叫ぶんだろうね?鼓舞してるんかな?
それもありますし、一本取るためとか、相手を威圧するためとかもあるようですよ。
類語
無理に「斜に構える」を使っても相手に正しく伝わるかは分からないので、伝わりやすい類語を使った方が良いかもしれません。
ということで、本来の意味ではない「物事に正対しないで、皮肉やからかいなどの態度で臨む」という意味である「斜に構える」と同じような意味の言葉をご紹介します。
【偏屈】(へんくつ)
性質がかたくなで、素直でないこと。ひねくれていること。また、そのさま。
【へそ曲がり】(へそまがり)
ひねくれていて素直でないこと。また、そのさまや、そのような人。偏屈。あまのじゃく。つむじまがり。
【旋毛曲がり】(つむじまがり)
性質がひねくれていてすなおでないこと。また、そのさまや、そういう人。へそ曲がり。
まとめ
「斜に構える」の本来の意味は「身構える。改まった態度をする。」という意味である。
しかし最近は「物事に正対しないで、皮肉やからかいなどの態度で臨む。」という意味で使う人が多い言葉である。
あーたむは写真撮るときに、顔を少し斜めにして決め顔してるん?
うん、その方が小顔になるってどこかで聞いた気がするからね!
座敷あらしはいつも同じ顔で同じポーズですよね?
うむ、ピース以外何したらいいか分からん。写真怖い。