けりをつけるの由来とは?
「けりをつける」の由来
「けりをつける」とはどういう意味かご存じでしょうか?
「長年の争いにけりをつける。」というように使うので知っている人も多いと思います。
では、その「けり」とはいったい何なんでしょうか?
では今回はその「けり」について調べてみましょう。
「けり」と言ったら「蹴り」でしょ!
必殺技みたいに最終的に蹴って解決、みたいな感じ?
そんな暴力的なことが由来だったらビックリしますよ…。
「けりをつける」の意味
「けりをつける」とは
結末をつける。決着をつける。
という意味で使われている言葉です。
「けり」とは
物事の終わり。結末。決着。
「つける」とは
ある定まった状態をつくり出す。解決させる。落着させる。まとめる。
という意味があります。(「つける」には他にもたくさんの意味があるので省略して、今回は「けりをつける」の「つける」の意味だけ載せています。)
この二つの言葉を合わせて「結末をつける。決着をつける。」という意味になります。
うーん、考えても「蹴ること」以外思いつかんのな。
言って聞かないなら蹴って解決することも仕方ないのかもしれないですね。
ちょっと待って、「蹴る」って言ったの私だけど、なんか怖い…!
どしたの?
言っても聞かないのって私のことじゃ…。
「けりをつける」の由来
「けりをつける」は「けり」が和歌や短歌などで文末によく使われていたことが由来だと言われています。
「けり」は助動詞で、「~だった」という過去を表す意味と、「~だなぁ」のような詠嘆を表す意味があります。
和歌や短歌などの古典では「~けり」というように助動詞「けり」を文末につけて終わらせていることが多かったので、結末を迎えることができたという意味で「けりをつける」と表すようになりました。
そこから転じて、「何かの決着をつける」「終わりにする」という意味で使われるようになりました。
「蹴り」じゃなくてなんか良かったよ~!
「蹴り」じゃなかったのですか…残念ですね。
え…?
語り物
語り物が由来だという一説もあります。
【語り物】(かたりもの)
日本の声楽曲の一系統で、筋のある物語を節をつけて語るもの。また、その詞章。平曲・幸若 (こうわか) 舞曲・説経節・祭文 (さいもん) ・浄瑠璃・薩摩 (さつま) 琵琶・筑前琵琶・浪花節など。
語り物は「そもそも」と語り始め、「けり」でおさめられていたため、「けりをつける」の由来だと言われています。
語り物っていったら琵琶法師しか出てこないんな~。
どちらにせよ「蹴り」ではないので、「蹴りをつける」という表記は間違いということになりますね。
「けりをつける」と「かたをつける」の違い
「けりをつける」と「かたをつける」のこの二つの言葉の意味は似ています。
「かたをつける」とは
物事の決着をつける。始末をつける。
という意味で、漢字では「片を付ける」と表します。
意味だけ見ると同じように見えますが、「片を付ける」は「物事をしっかりと処理すること、解決すること」ということで、特に「お金を使って物事の決着をつけること」でよく使われます。
どちらも同じようなニュアンスで使うことができる言葉ですが、よりしっかり処理したり、お金で解決したときには「片を付ける」がふさわしいと言えそうです。
金で解決したわ~って高笑いしてみたいん。
まぁ、現実はお金貰って溜飲を下げる側ですけれどね。
それな~。
まとめ
「けりをつける」とは「結末をつける。決着をつける。」という意味で使われている言葉である。
和歌や短歌などの古典では「~けり」というように助動詞「けり」を文末につけて終わらせていることが多かったことが由来だと言われている。
「けりをつける」と「片を付ける」は似た意味だが、「片を付ける」はお金を使って物事の決着をつけることでよく使われている。
そういえば、なんであーたむは途中から出てこなくなったん?
みーたむが「蹴るじゃなくて残念」って言うから怖くて隠れてたよ。
何言ってるんですか、予想と違って残念ですねってことですよ。
それとも蹴ってほしいんですか?
すみません。やめてください。