胡散臭いの由来とは?
「胡散臭い」の由来
「胡散臭い」という言葉はご存じでしょうか?
「あの人は胡散臭くて信用できない。」というように、使ったり聞いたりしたことがある言葉だと思います。
ですが「胡散臭い」の「胡散」とはいったい何なのか、知らずに使っている人が多いともいます。
では今回は、「胡散」とは何なのか、由来は何なのかを調べていきたいと思います。
読み:うさんくさい
初めて見たよ~。
え、「胡散臭い」って言葉をですか…?
言葉は知ってるよ!漢字は初めてみたなぁ~と思って。
胡が散って臭い…?なんだろう?
「胡散臭い」の意味
「胡散臭い」とは
どことなく怪しい。疑わしい。油断ができない。
という意味で使われている言葉です。
「胡散」は
怪しいさま。不審なさま。胡乱 (うろん) 。
という意味の言葉です。
そして「臭い」は接尾語で、
①…のようなにおいがする意を表す。
②…のようなようすであるの意を表す。
③ 上にくる語の意を強める。
という意味の言葉で、「~らしい」「~ぽい」という言葉と同じような意味を持った言葉です。
この二つの言葉を合わせて、「なんとなく疑わしい」という意味の形容詞になりました。
なるほど、最近風に言うなら「怪しいっぽい」って感じかな?
「ぽい」で良いのに、なんで「臭い」にしたんだろうね?
「臭い」って字を見ただけで臭いにおいがしちゃいそうなくらい微妙な漢字だよね~。
マイナスの意味合いのときに「臭い」を使うことが多いようですよ。
「面倒くさい」や「鈍くさい」とか。
「胡散」の由来
「臭い」は「~らしい」「~ぽい」と同じような接尾語だと分かりましたが、「胡散」はどうでしょうか。
「胡散」の由来は諸説あるようなので、見ていきましょう。
天目茶碗「烏盞(うさん)」説
茶碗の一種で黒の釉(うわぐすり)をかけた天目茶碗「烏盞(うさん)」から取った、という説があります。
抹茶茶碗のひとつである天目茶碗はとても高価な焼き物でした。
しかし、生産地や年代がはっきりしませんでした。
このことから、「烏盞(うさん)」に「偽物くさい、疑わしい」という意味がつき、「うさんくさい」と表現するようになったそうです。
なんで「烏盞」から「胡散」になったんだろうね?
きっと、なんやかんやあったんよ。
漢語の「胡乱(うろん)」説
漢語の「胡乱(うろん)」という言葉が転じたものであるという説です。
胡乱は、室町時代に中国から伝えられた言葉です。
中国北方・西方の民族「胡(えびす)」が中国を攻撃した時、中国の住民が慌てふためき混乱が生じたという故事が由来となっているようです。
そのことから、当初は「乱雑」という意味で使われていましたが、その後、「怪しい、疑わしい」という意味で使われるようになり、それが変化して「胡散」に変わっていったそうです。
えびす様?
そのえびすではないです。
【胡】(こ)
古代中国の北方・西方民族に対する蔑称。「胡瓜」、「胡弓」、「胡姫」のように、これらの異民族由来のものである事を示す用法がある。
もともとの意味は、「あごひげ」が長い人である。
また、このほかにも、ポルトガル語で「怪しい」を意味するVsanna(ウサンナ)を語源にしているという説や、香辛料や薬の名前だという説もありますが、証拠となるものが何もないので、それこそ「胡散臭い」説だと言われています。
うまい!座布団一枚!
ドヤァって顔が見えるようで私には少し腹立たしいです。
うむ。座布団全部持って行っちゃって~。
まとめ
「胡散臭い」とは「どことなく怪しい。疑わしい。油断ができない。」という意味で使われている言葉である。
由来は、天目茶碗の「烏盞(うさん)」からという説と、漢語の「胡乱(うろん)」という言葉が変化したものという説など、諸説あるが正確なことは分かっていない。
「胡」が使われている言葉のものは、「胡」から中国に持ち込まれたものらしいですね。
胡瓜(きゅうり)、胡麻(ごま)、胡桃(くるみ)、胡椒(こしょう)そのほか、たくさんあるんな!
きゅうりって日本にしかないのかと思ってたよ!
・・・。