二の舞 とは?
「二の舞」の意味
「二の舞」とはどういう意味かご存じでしょうか?
読み:にのまい
壱ノ型!!みたいな感じ?
なるほど、そう言われたらそういう風にも見えるし、アリかな?
いやいや、何のことか分かりませんが、これはナシでしょ!
「二の舞」の意味
「二の舞」とは
①雅楽。唐楽。壱越 (いちこつ) 調で古楽の中曲。舞は二人。「安摩 (あま) 」に引き続いて、それを見ていた咲面 (えみめん) の老爺と腫面 (はれめん) の老婆が、安摩の舞をまねてこっけいに舞う。「安摩」の答舞。
②人のあとに出てそのまねをすること。特に、人のした失敗を繰り返すこと。
という意味で使われている言葉です。
日常会話などで使われている「二の舞」は、②の意味で使用されています。
失敗した前例があるにも関わらず、同じミスをすることを表しています。
さぁ~て、この言葉の由来とはいったいなんでしょうか?答えはこの後すぐ!
いや、意味の①で思いっきりフライングしてましたよね。
え、由来なんて言ってた?気付かなかったよ?
まぁ、あーたむですからね。
「二の舞」の由来
「二の舞」は、伝統芸能のひとつである、舞楽の演目に由来しています。
舞楽…?
【舞楽】(ぶがく)
舞を伴う雅楽。唐楽(とうがく)の伴奏で舞うのを左方の舞楽、高麗楽(こまがく)の伴奏で舞うのを右方の舞楽という。
「二の舞」は面をつけて行う雅楽の曲名の一つであり、「安摩(あま)」という演目の次の演目であり、「安摩(あま)」の答舞となっています。
安摩の舞のあとで、それを見ていた咲面 (えみめん) の老爺と腫面 (はれめん) の老婆が、安摩の舞をまねてわざと失敗しながらこっけいに舞う、という演目です。
このことから、前の人をまねて同じことをしたり、同じ失敗を繰り返すことを「二の舞」と言うようになりました。
答舞…?分からない言葉だらけだよ~。
【答舞】(とうぶ)
舞楽で番舞 (つがいまい)を上演するとき、はじめに舞う左方の舞に対し、あとにそれと組み合わせて舞う右方の舞。
アンサーソングみたいな感じなんかな?
似てるといえば似てますよね。送辞と答辞みたいな感じでしょうか。
その方が難しいよぉ~。
「二の舞を演じる」と「二の舞を踏む」
「二の舞を演じる」と「二の舞を踏む」、どちらも聞いたことがあるという人もいると思います。
舞に由来する言葉なので、「二の舞を演じる」が正しく、「二の舞を踏む」は誤用だといわれてきました。
ですが近年では「二の舞を踏む」も浸透し、辞書でも正しい使い方として載っているものもあります。
そもそも、最初は「二の舞を踏む」と使われていたのに、いつからか誤用として扱われだしたという説もあるようです。
本当のことは分かりませんが、今はどちらを使っても間違いとは言えません。
ですが、「二の舞を踏む」は誤用だと思う人も少なからずいますから、「二の舞を演じる」を使った方が面倒なことに巻き込まれなくて良いかもしれません。
そもそも「二の舞」とか使わないから私的にはどっちでもいいかな~。
でしょうね。
そういえば、「二の舞を演ずる」でもいいんだって。なんかかっこいいんな。
類語
「二の舞」の類語として、「轍を踏む」という言葉があります。
【轍を踏む】(てつをふむ)
前人の犯した失敗を繰り返すたとえ。
【前車の轍を踏む】(ぜんしゃのてつをふむ)
前に行った車のわだちを、あとの車が踏んで行く。前の人と同じような失敗をあとの人が繰り返すことにいう。前轍を踏む。
「前車の轍を踏む」は「前者」と間違えないよう注意が必要です。
「二の舞」と「轍を踏む」は同じような意味ですが、「轍を踏む」の方が少し硬い表現なので、新聞記事や文書など改まった場面で使うことが多いです。
日常会話などでは「二の舞」を使うことが多いようです。
「同じ轍を踏む」って使ってもいいんよね?
そのようですね。
まとめ
「二の舞」とは「人のあとに出てそのまねをすること。特に、人のした失敗を繰り返すこと。」という意味で使われている言葉である。
「二の舞」は面をつけて行う雅楽の曲名の一つであり、「安摩(あま)」の答舞となっている。
安摩の舞のあとで、それを見ていた咲面 (えみめん) の老爺と腫面 (はれめん) の老婆が、安摩の舞をまねてわざと失敗しながらこっけいに舞うことから、前の人をまねて同じことをしたり、同じ失敗を繰り返すことを「二の舞」と言うようになった。
「二の舞を踏む」は誤用だといわれてきたが、近年では「二の舞を演じる」と同様に使われている。
「二の舞を繰り返す」というのは誤りらしいですね。繰り返しの意味が重複してしまうので。
「二の舞を繰り返してしまった」とか聞いたことあるんよ!間違いだったんね~。
私は「二の舞」自体ほとんど聞かないけどね~。
聞いても意味が分からないからスルーしてたんじゃないですか?