こけら落とし とは?
「こけら落とし」の意味
「こけら落とし」とはどういう意味かご存じでしょうか?
あれ地味に面白いよね~難しいし!
あ・・・。
えぇ、何も言いますまい。
「こけら落とし」の意味
「こけら落とし」とは
新築または改築した劇場の初興行。また、開場行事。
という意味の言葉です。
本来は劇場の初興行を指す言葉でした。
ですが最近では、野球場のような運動施設などの開場行事に使われることもあります。
え?遊びの名前じゃないの?こけし…。
こけらです。それにそのゲームはだるま落としですよ。
こけらって何だろう?
「こけら落とし」の由来
新しい劇場が出来上がったときに、最後に作業をした屋根などの「こけら」を払い落としてから興行を始めていたことが由来だと言われています。
「こけら」とは
①材木を削るときに出る細片。けずりくず。こっぱ。
②「杮板 (こけらいた) 」の略。
という意味の言葉です。
そして「杮板 (こけらいた) 」とは
杉・檜 (ひのき) ・槙 (まき) などを薄くはいだ板。屋根を葺 (ふ) くのに用いる。木羽板 (こばいた) 。こけら。
という意味です。
これは日本古来から伝わる伝統的手法である「こけら葺き(こけらぶき)」が関係していると言われています。
「こけら葺き(こけらぶき)」は
屋根葺き手法の一つで、、こけら板を幾重にも重ねて施工する工法である。
日本に古来伝わる伝統的手法で、多くの文化財の屋根で見ることができる。
防火上の見地から現在これを一般建築に用いることはできない。
という意味の言葉です。
昔の劇場の屋根は「こけら葺き」で作られていたため、完成した時に木くずを屋根から払い落してお披露目をしていたことから、劇場などで初公演することを「こけら落とし」と言うようになったそうです。
「こけら葺き」は曲線的な造形も可能で優美な屋根を作ることができるので、主に書院や客殿、高級武家屋敷などに用いられたそうですよ。
木くずって言われると、長くはもたなさそうだよね~。
耐用年数は25年程度とされているようですよ。
そんなにもつんだね~!
「こけら葺き」は板厚は2 – 3ミリメートルで、ふつう一枚ずつ釘で打ち付けるらしいよ。気が狂いそうやわ。
柿と杮
柿と杮、どちらも同じ漢字に見えますが、実は違う漢字なのです。
前者が「柿(かき)」で後者が「杮(こけら)」です。
両者の違いは右側のつくり部分です。
柿(かき)のつくりは、なべぶたに「巾」と書きますが、杮(こけら)のつくりはなべぶたではなく、縦棒1本で貫かれています。
いやいや!同じ字にしか見えんよ?
フォントによっては同じように見えますよね。
なんでこんな紛らわしい漢字にしたんだろうね?
まとめ
「こけら落とし」とは「新築または改築した劇場の初興行。また、開場行事。」という意味で使われている言葉である。
「こけら」とは木を削るときに出る削りくずのことであり、昔の劇場の屋根は「こけら葺き」で作られていたため、完成した時に木くずを屋根から払い落してお披露目をしていたことから、劇場などで初公演することを「こけら落とし」と言うようになった。
屋根葺き手法だったはずなのに、最近では屋根がない野球場でも「こけら落とし」と言うそうですね。
新しく興行するなら何でもいいんか。
適当だね~。