なしのつぶて とは?
「なしのつぶて」の意味
「なしのつぶて」という言葉はご存じでしょうか?
漢字では「梨の礫」と書きますが、なぜ梨なのか、礫とはいったい何なのか。
そもそも言葉の意味は何なのか、今日は「なしのつぶて」について見ていきたいと思います。
今日は「なしのつぶて」らしいんな。
なんで梨なんでしょうね。
つぶてって難しい漢字なんだねぇ~。
粒かと思ってたよ。梨のつぶつぶ入りジュースみたいな!
それは美味しそうなんな。
「なしのつぶて」の意味
「なしのつぶて」とは
投げられた礫(つぶて)のように、便りをやったのに返事のないこと。
という意味で使われている言葉です。
こちらから便りを送っても、相手から一向に返事がない、応答がない、無視されている、という意味で使われている言い回しです。
「投げられた礫(つぶて)のように」って言われても「礫(つぶて)」なんて知らないよ~。
それはこれから説明がありますよ。
「なしのつぶて(梨の礫)」の由来
「梨の礫」の「礫(つぶて)」とは
小石。投げる小石。
という意味があります。
先程の「投げられた礫」とは「投げられた小石」ということです。
そして、ポーンと投げられた小石はどうなるでしょうか?
例えばボールを壁打ちでもしていたら帰ってくるでしょうが、投げられた小石ですとこちらに返ってくることはありません。
つまり、投げたっきり返ってこない小石を、手紙や連絡などが返ってこない様子に例えるようになりました。
そして「梨」については、ただの語呂合わせで意味は何もないそうです。
そもそもは「小石が返ってこない」ということで「無し」でした。
ですが、「無しの礫」ですと分かりにくいということで、語呂合わせで「無し」から「梨」へと変わったそうです。
小石か~。「礫」って文字強そうなのにちっぽけな「小石」って意味だったんだね。意外!
「磔(はりつけ)」って字と同じかと思ってたら違うんな。漢字難しいん。
「梨」も驚きましたね、まさかただの語呂合わせだったとは思いもしませんでした。
おやじギャグは昔からあったってことなんな。
類語
それでは類語について見ていきましょう。
「音沙汰がない(おとさたがない)」
便りや連絡、訪れがないこと。
「音無しの構え(おとなしのかまえ)」
①音を立てない姿勢。
②行動を起こさないこと。働きかけに対して反応を示さないこと。
「鉄砲玉(てっぽうだま)」
①鉄砲の弾丸。銃弾。
②黒砂糖などを煮詰めて作った飴玉。
③行ったきり帰ってこないこと。また、返事のないこと。
④泳ぎができないこと。また、その人。かなづち。
⑤(俗に)抗争相手の大物を殺すよう差し向けられた者。ヒットマン。
などが「なしのつぶて」の類語です。
これ以外にも類語はあるので気になる方は調べてみてください。
こんだけあったらもう十分だよ。
使い方
それでは使い方を見てみましょう。
そういえば、おにぃが彼女ができそうって言ってたけど、どうなったのかな?
ダメだったらしいですよ。徐々に返信が来なくなって、しまいには、なしのつぶてだったとか。
あちゃ~。相手の人はその気が全く無かったのに、おにぃがしつこく迫ったんだろうね~。
可哀想なんな。そのお相手の人が。
まとめ
「なしのつぶて」とは「投げられた礫(つぶて)のように、便りをやったのに返事のないこと。」という意味で使われている言葉である。
漢字では「梨の礫」と書き、「礫」は投げた小石を意味し、「投げたっきり返ってこない小石を、手紙や連絡などが返ってこない様子」に例えるようになった。
「梨」はそもそも「無し」だったが、語呂合わせで変えられたため、「梨」とは何の関係もない。
こんなに梨梨言われたら梨食べたくなってきたん!
梨の季節にはまだ早いですね。
どんなのが好き~?私は甘いやつ!
ウチは二十世紀梨が食べたいん。早く秋になればいいのに。
まだ夏も来てませんよ。