羊頭狗肉
2021年3月15日

羊頭狗肉とは?

By 座敷あらし

「羊頭狗肉」の意味

「羊頭狗肉」とはどういう意味かご存知でしょうか?

読み:ようとうくにく

羊と頭狗肉…?頭狗肉ってなんだろう?

まさかそこで区切るとは…。

さすが、あーたむなんな!

なんかバカにされてる…!

意味

「羊頭狗肉」とは

見かけや表面と、実際・実質とが一致しないたとえ。良品に見せかけたり、宣伝は立派だが、実際には粗悪な品を売るたとえ。

という意味の故事成語です。

羊の頭を看板にかけながら、実際は犬の肉を売る、という意味からそう使われています。

犬の肉だから「狗」肉と書きます。

羊頭「苦」肉と間違えて書かないように注意しましょう。

意味知らんかったら「苦肉の策」の「苦肉」に引きずられそうなんな。

分かっていても、つい書き間違いしてしまいそうですよね。

「苦肉の策」…?聞いたことあるけど知らないや~。

【苦肉の策】(くにくのさく)
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀 (はかりごと) 。

由来

「羊頭狗肉」は中国・南宋時代の禅書「無門関」に由来しています。

【無門関】(むもんかん)
中国南宋時代の無門慧開(1183年-1260年)によって編まれた仏教書、または禅宗で禅書・公案集と呼ばれる著作。禅宗の公案、古則(仏教の故事で禅修行の道しるべとなるもの)を紹介するものである。

「無門関」第6則「世尊拈花」の中に、

「無門曰、黄面瞿曇、傍若無人。壓良爲賤、懸羊頭賣狗肉。」

という文があります。

その中の最後の「懸羊頭賣狗肉」が「羊の頭を掲げているのに犬の肉を売っている」ということを意味します。

つまり?

無門という人が釈迦を批判したらしいですよ。

「釈迦は傍若無人だ、羊の肉だと嘘ついて犬の肉を売っているようなものだ」みたいな感じで言ったんかなぁ?

羊の肉だと嘘ついて犬の肉を売るなんて許さん!

類語

「羊頭狗肉」に似た言葉をいくつか見てみましょう。

「有名無実」(ゆうめいむじつ)

名ばかりが立派で、それに見合う実質が伴わないさま。

「羊質虎皮」(ようしつこひ)

外見は立派だが、それに伴う実質がないたとえ。実際は羊なのに、とらの皮をかぶっている意から。

「見掛け倒し」(みかけだおし)

外見はすぐれているが、実質は劣っていること。また、そのさま。

同じような意味の言葉ってたくさんあるんな~。

ここに挙げたのはほんの一例ですから、まだまだありますよ。

覚えきれないからもういいよ。

使い方

それでは実際に使ってみましょう。。

羊頭狗肉かぁ、なにかある?

あ!結構前だけど、DVDをネットで買ったんだよ。そしたらコピー商品だったことがあったよ。これって羊頭狗肉?

羊頭狗肉ですね。

まさか、あーたむが羊頭狗肉事件の被害にあっていたとは!
それ、そのあと、どうしたん?

要らないから返品して返金してもらったよー!

それは良かったんな。

まとめ

「羊頭狗肉」とは

「見かけや表面と、実際・実質とが一致しないたとえ。良品に見せかけたり、宣伝は立派だが、実際には粗悪な品を売るたとえ。」という意味の故事成語である。

羊の頭を看板に掲げながら、実際は犬の肉を売る、という意味からそう使われている。

けどさぁ、どうせなら羊の肉より牛肉がいいよね~。
「牛頭狗肉」にすればよかったのに!

狗ではないですが、「牛頭馬肉」って言葉はあるそうですよ。

肉肉言うから焼肉食べたくなってくるんな。