鉢合わせの由来とは?
「鉢合わせ」の由来
「鉢合わせ」という言葉は日常会話でもよく使うのでご存じでしょうが、由来についてはいかがでしょうか?
「鉢合わせ」…「は」を「ま」に変えたら「待ち合わせ」!
・・・で?
酷い!由来に大きく関係しているかもしれないのに!
多分、無関係なんな。
「鉢合わせ」の意味
「鉢合わせ」とは
①頭と頭とがぶつかり合うこと。
②思いがけなく出会うこと。
という意味で使われている言葉です。
②の「思いがけなく出会うこと」とありますが、これは良いことではなく、どちらかというとあまり良くない時に使いますね。
「会いたくなかったのに鉢合わせちゃった」って感じな。
「鉢合わせ」の由来
①の「頭と頭とがぶつかり合うこと」も「鉢合わせ」なんだね!なんでだろう?
そもそも、「鉢合わせ」の「鉢」とは
①仏道修行者の食器。また、僧尼が托鉢 (たくはつ) のときに所持する器。応量器 (おうりょうき) 。鉢の子。
②皿より深く碗 (わん) より浅い、上部の開いた食器。
③御飯を入れておく木製の容器。めしびつ。おひつ。おはち。
④草木を植える容器。植木鉢。
⑤頭蓋骨。頭の横まわり。
⑥兜 (かぶと) の頭頂をおおう部分。革または鉄で作る。
という意味のある言葉です。
もともと鉢とは食器を指していました。
②の「皿より深く碗 (わん) より浅い、上部の開いた食器」のような鉢の形状が似ていることから「頭蓋骨」のことを指すようになり、次第に「頭」自体も指すようになりました。
そのことから「鉢合わせ」とは、「出会いがしらに頭と頭をぶつけること」をいいましたが、後に「思いがけなく出会うこと」をいうようになりました。
ふーん、由来は分かったけど、「鉢」ってそんなに頭蓋骨に似てるっけ?
昔の人は似てるって思ったんでしょう。
鉢って言われたら植木鉢しか思いつかないからイメージがバケツっぽいんよな~。
そう!それ!頭蓋骨っていうよりバケツ!
はちまきの由来
そうそう、「はちまき」の由来も同じだそうですよ。
はちまきとは
①額や後頭部のあたりを布・手拭いなどで巻くこと。また、その布。
②昔、武士が武装の際、兜 (かぶと) の下の烏帽子 (えぼし) がぬげ落ちるのを防ぐため、ふちを布で巻いたこと。また、その布。
③帽子のふちを細布で巻いたもの。
④土蔵造りで、防火用に粘土と漆喰 (しっくい) を厚く塗り込めた軒下部分。
という意味です。
はちまきくらい意味を言われなくても知ってるよ!
…って思ったけど、知らないものがたくさんあるや~!
運動会や、受験生が気合入れるために「必勝」って書いたのを頭に巻くことだけじゃないんな。
はちまきは漢字で「鉢巻」と書きます。
「鉢合わせ」の「鉢」と同じ意味ですので、鉢(頭蓋骨・頭)に布を巻くので、「鉢巻(はちまき)」と言うようになったそうです。
美容業界でも「頭のてっぺんとサイドの間の、最も出っ張っている部分」のことを「はち」と呼ぶそうですね。
「はち」は奥が深いなぁ~。
まとめ
「鉢合わせ」の「鉢」とはもともと食器のことである。
「皿より深く碗 (わん) より浅い、上部の開いた食器」のような鉢の形状が似ていることから「頭蓋骨」のことを指すようになり、次第に「頭」自体も指すようになった。
そのことから「鉢合わせ」とは、「出会いがしらに頭と頭をぶつけること」をいったが、後に「思いがけなく出会うこと」をいうようになった。
「出会いがしらに頭と頭をぶつけること」って軽く言うけどさぁ、本当に頭と頭がぶつかったらめちゃくちゃ痛いよね。
要するに、頭突きですからね。
漫画やゲームで主人公たちが初めて出会うシーンの昔からの定番だけど、現実は痛くて、ときめいたりする余裕なんか無さそうなんな。