鉢合わせ
2021年3月11日

鉢合わせの由来とは?

By 座敷あらし

「鉢合わせ」の由来

「鉢合わせ」という言葉は日常会話でもよく使うのでご存じでしょうが、由来についてはいかがでしょうか?

「鉢合わせ」…「は」を「ま」に変えたら「待ち合わせ」!

・・・で?

酷い!由来に大きく関係しているかもしれないのに!

多分、無関係なんな。

「鉢合わせ」の意味

「鉢合わせ」とは

①頭と頭とがぶつかり合うこと。
②思いがけなく出会うこと。

という意味で使われている言葉です。

②の「思いがけなく出会うこと」とありますが、これは良いことではなく、どちらかというとあまり良くない時に使いますね。

「会いたくなかったのに鉢合わせちゃった」って感じな。

「鉢合わせ」の由来

①の「頭と頭とがぶつかり合うこと」も「鉢合わせ」なんだね!なんでだろう?

そもそも、「鉢合わせ」の「鉢」とは

①仏道修行者の食器。また、僧尼が托鉢 (たくはつ) のときに所持する器。応量器 (おうりょうき) 。鉢の子。
②皿より深く碗 (わん) より浅い、上部の開いた食器。
③御飯を入れておく木製の容器。めしびつ。おひつ。おはち。
④草木を植える容器。植木鉢。
⑤頭蓋骨。頭の横まわり。
⑥兜 (かぶと) の頭頂をおおう部分。革または鉄で作る。

という意味のある言葉です。

もともと鉢とは食器を指していました。

②の「皿より深く碗 (わん) より浅い、上部の開いた食器」のような鉢の形状が似ていることから「頭蓋骨」のことを指すようになり、次第に「頭」自体も指すようになりました。

そのことから「鉢合わせ」とは、「出会いがしらに頭と頭をぶつけること」をいいましたが、後に「思いがけなく出会うこと」をいうようになりました。

ふーん、由来は分かったけど、「鉢」ってそんなに頭蓋骨に似てるっけ?

昔の人は似てるって思ったんでしょう。

鉢って言われたら植木鉢しか思いつかないからイメージがバケツっぽいんよな~。

そう!それ!頭蓋骨っていうよりバケツ!

はちまきの由来

そうそう、「はちまき」の由来も同じだそうですよ。

はちまきとは

①額や後頭部のあたりを布・手拭いなどで巻くこと。また、その布。
②昔、武士が武装の際、兜 (かぶと) の下の烏帽子 (えぼし) がぬげ落ちるのを防ぐため、ふちを布で巻いたこと。また、その布。
③帽子のふちを細布で巻いたもの。
④土蔵造りで、防火用に粘土と漆喰 (しっくい) を厚く塗り込めた軒下部分。

という意味です。

はちまきくらい意味を言われなくても知ってるよ!
…って思ったけど、知らないものがたくさんあるや~!

運動会や、受験生が気合入れるために「必勝」って書いたのを頭に巻くことだけじゃないんな。

はちまきは漢字で「鉢巻」と書きます。

「鉢合わせ」の「鉢」と同じ意味ですので、鉢(頭蓋骨・頭)に布を巻くので、「鉢巻(はちまき)」と言うようになったそうです。

美容業界でも「頭のてっぺんとサイドの間の、最も出っ張っている部分」のことを「はち」と呼ぶそうですね。

「はち」は奥が深いなぁ~。

まとめ

「鉢合わせ」の「鉢」とはもともと食器のことである。

「皿より深く碗 (わん) より浅い、上部の開いた食器」のような鉢の形状が似ていることから「頭蓋骨」のことを指すようになり、次第に「頭」自体も指すようになった。

そのことから「鉢合わせ」とは、「出会いがしらに頭と頭をぶつけること」をいったが、後に「思いがけなく出会うこと」をいうようになった。

「出会いがしらに頭と頭をぶつけること」って軽く言うけどさぁ、本当に頭と頭がぶつかったらめちゃくちゃ痛いよね。

要するに、頭突きですからね。

漫画やゲームで主人公たちが初めて出会うシーンの昔からの定番だけど、現実は痛くて、ときめいたりする余裕なんか無さそうなんな。