小一時間とは?
「小一時間」とは?
「小一時間」という言葉をよく聞くと思いますが、いったいどのくらいの時間を指しているのかご存知でしょうか?
読み:こいちじかん
「小一時間」ってそんなによく聞く?私はあまり聞かないよ~。
普通に聞きますよ?
あーたむは「一時間弱」派なん?
そんな派閥があるの!?
「小一時間」の意味
「小一時間」とは
ほぼ一時間。約一時間。一時間弱。
という意味があります。
ですが、それだけだとまだ何分くらいを指しているのかあやふやですね。
では「一時間」の前についている「小」を調べてみましょう。
「小(こ)」とは
①名詞に付いて、小さい、細かい、などの意を表す。「小馬」「小石」
②名詞に付いて、わずかな、少しの、などの意を表す。「小雨」「小降り」
③数量を表す名詞や数詞に付いて、わずかに及ばないが、その数量に近いことを表す。ほぼ。だいたい。約。「小一時間」「小半時 (はんとき) 」
④動詞・形容詞・形容動詞などに付いて、すこし、なんとなく、などの意を表す。「小ざっぱりしたなり」「小高い」「小ぎれい」
⑤名詞や用言などに付いて、軽んじたり、ややばかにしたりするような意を表す。「小せがれ」「小利口」「小ざかしい」
という意味があります。
今回は③の「わずかに及ばないが、その数量に近いこと」という意味として使用されています。
「小一時間」とは一時間に少し満たないくらいの、50分~59分くらいと考えても良いでしょう。
45分くらいだと「小一時間」にならないの?
ならないとは言えませんね。「わずか」が何分くらいに感じるかは人それぞですし。
「一時間弱」の意味
小一時間と同じ意味で使われる「一時間弱」についても見てみましょう。
「弱(じゃく)」とは
①よわいこと。また、よわいもの。
②端数を切り上げたとき、数を表す語の下に付けて用いる。
という意味があります。
もし「50分」だと、50分を切り上げて一時間にして、下に「弱」をつけるので「一時間弱」となります。
そのことから、「小一時間」と「一時間弱」はほぼ同じ意味だと言えます。
一時間五分とかも一時間弱って言うのかと思ってたよ。
一時間と少しって意味で。
一時間と少しなら「一時間強」ですね。
「小半時」とは?
時間を表す言葉で「小半時(こはんとき)」という言葉もあります。
「小半時」とは
①半時 (はんとき) の半分。一時 (いっとき) の4分の1。現在の30分。
②だいたい半時。現在の約1時間。
という意味があります。
え!?①と②で時間が全然違うよ?
では「小半」について調べてみましょう。
「小半(こなから)」とは
①半分の半分。1升の4分の1。2合5勺(約4.5デシリットル)。
②少量の酒。こなからざけ。
という意味があります。
昔は二時間のことを「一時(いっとき)」と呼んでいました。
二時間の半分の半分、二時間の四分の一ということで、①の意味だと30分という意味になります。
また②の意味だと、一時の半分なので一時間という意味になります。
「小」は小一時間の「小」と同じ意味なので、約一時間という意味になっています。
うーん、意味は分かったけど、結局「小半時」って言われたら30分なのか1時間なのか分からないよねぇ!?
そうね~。
困るじゃん!
その時に確認したらいいんじゃないですか?
面倒な世の中だなぁ~。
まとめ
「小一時間」とは
「ほぼ一時間・約一時間・一時間弱」と同じような意味であり、「一時間にわずかにおよばない時間」のことを指す。
一時間ピッタリが一時間、一時間にちょっと足りないくらいが小一時間や一時間弱、ちょっと過ぎるくらいが一時間強か…。日本語って難しいよね。
あいまいで良いなら「約一時間」って言えばいいんですよ。50分でも70分でも「約一時間」で通じますから。
え…!?じゃあ「約一時間」を使うよ!
必死に覚えたのに意味なかったよ~。
自分が言わなくても相手に言われることがあるから覚えておいて損はないんな。