竜頭蛇尾とは?
「竜頭蛇尾」の意味
「竜頭蛇尾」とはどういう意味かご存知でしょうか?
読み:りゅうとうだび
キメラか!
確かに!
違う、そうじゃない…。
意味
「竜頭蛇尾」とは
初めは勢いがよいが、終わりのほうになると振るわなくなること。
という意味の故事成語です。
頭は竜のように立派なのに、尾は蛇のようにか細くて、前と後とのつりあいがとれないことからそう言われています。
「竜」は「りょう」と読んでも間違いではありません。
なんだ、たとえかぁ。本当に竜と蛇がっくっついているわけじゃないんだね。
そりゃそうでしょう!本当にいたら怖いですよ。
いやいや、分からんよ。人間は欲深いからねぇ~。
マッドサイエンティストがいたところで竜がいないから無理ですよ。
由来
「竜頭蛇尾」は中国の「碧巌録(へきがんろく)」や「景徳傳燈録(けいとくでんとうろく)」に由来しています。
【碧巌録】(へきがんろく)
中国の仏教書であり禅宗の語録。別名として「仏果圜悟禅師碧巌録(ぶっかえんごぜんじへきがんろく)」、「碧巌集」とも呼ばれる。全10巻。
【景徳傳燈録】(けいとくでんとうろく)
中国・北宋代に道原によって編纂された、禅宗を代表する燈史。全30巻。(新字表記:景徳伝灯録)
故事
中国・宋に陳尊者(ちんそんじゃ)という偉いお坊さんがいました。陳尊者(ちんそんじゃ)は旅の途中で出会ったお坊さんと議論をしました。
相手のお坊さんは、最初は勢いよく話していました。陳尊者(ちんそんじゃ)はお坊さんを、とても修行を積んだお坊さんだろうと思っていましたが、議論をしているうちに、どうやらそうでもないと思い、「頭は竜のようだが、尾は蛇のようだろう」と考え、お坊さんに少し難しい質問をしました。
すると、お坊さんは黙り込んでしまいました。
このことから、初めは勢いが良いけれど終わりのほうになると勢いがなくなってしまうことを「竜頭蛇尾」と言うようになりました。
そのお坊さんは知らなかったのである。自分よりも上の人間(偉いお坊さん)がいることを…!
見誤ってしまいましたね。
だけど、偉いお坊さんも難しい質問するなんて性格悪そうだよね~。
これだけだと何があったのか分かりませんが、もしかしたらお坊さんは偉いお坊さんのことを格下だと思ってバカにした話し方をしていたのかもしれませんよ。
あー、ありうる~。それなら仕方ない。
使い方
では実際に使ってみましょう。
この間のマラソン大会ですごいスタートダッシュしてる人いたんだよ!凄かった~!
マラソンですごいスタートダッシュってあかんやつやん。
それで、その人の順位はいくらだったんですか?
途中棄権で最下位!
ですよね。まさに竜頭蛇尾ですね。
このように、最初は勢いがあるけれど、終わりのあたりには勢いがなくなることについて話す時に使えます。
最初から最後まで勢いがあるときや、最初から最後まで勢いがないときには使えません。
また、言い回しとして、「竜頭蛇尾に終わる」や、「竜頭蛇尾な〇〇」というようにも使えます。
「竜頭蛇尾な〇〇」??
「竜頭蛇尾な試合」とか「竜頭蛇尾な映画」とかかな。
映画で、予告がすごく良くて期待して見たのにつまらない結末だった、とかですね。
まとめ
「竜頭蛇尾」とは
「初めは勢いがよいが、終わりのほうになると振るわなくなること。」という意味の故事成語に由来した言葉である。
頭は竜のように立派なのに、尾は蛇のようにか細くて、前と後とのつりあいがとれないことからそう言われている。
映画かぁ、最近見に行けてないなぁ。
うちも。キャラメルポップコーン食べたいんなぁ~。
あ、そっちですか。ポップコーンだけ持ち帰ったらどうです?