温故知新とは?
「温故知新」の意味
「温故知新」とはどういう意味かご存知でしょうか?
読み:おんこちしん
んー、見たことある気がする!
学校でも習いましたからね。
けれど覚えていない、といういつもの流れなんな。
当たり前よ~!
意味
「温故知新」とは
前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。
という意味の故事成語です。
「温故知新」は、訓読みで
「故きを温ねて新しきを知る」
(ふるきをたずねてあたらしきをしる)と読みます。
また、
「故きを温め(あたため)、新しきを知る」と読むこともあるようです。
この場合でも意味は同じです。
この「温故知新」の「温」には「尋ね求める」「復習する」という意味があり、「故」は故事と同じように「古い」という意味があるので、「過去のことを研究する」というような意味になります。
「知新」はそのままで、「新しいことを知る」「新しい知識をもつ」という意味になります。
それらを合わせると、温故知新とは「昔のことを研究し、そこから新しい考え方や知識を得ること」を表す語となっています。
ちなみに、「故きを温め(あたため)」ですと、「冷たいものをあたため直し味わう」という意味らしいですよ。
「温め」で「尋ね」って意味より「あたため」って意味の方が分かりやすくていいんな。
うんうん!冷めたスープも温め直すと美味しくなるよね!
由来
「温故知新」は「論語」の「為政(いせい)」という篇の中に書かれている、孔子の言葉に由来しています。
【論語】(ろんご)
孔子と彼の高弟の言行を孔子の死後、弟子達が記録した書物である。『孟子』『大学』『中庸』と併せて朱子学における「四書」の1つに数えられる。
その孔子の言葉とは
「子曰、温故而知新、可以為師矣」
です。
これを書き下し文にして分かりやすくすると、
「子日く、故きを温ねて新しきを知れば、以って師と為る可し」
(しいわく、ふるきをたずねて あたらしきをしれば、もってしとたるべし)
となります。
「古くから伝わる教えを大切にして、新しい知識を得ていくことができれば、人に教える師となることができるでしょう」といった趣旨の内容を説いています。
人に教える師となる資格の話ってことか。
深いねぇ~。孔子は頭いいんだね~。
・・・。
「温故知新」の使い方
「温故知新」は日常会話ではあまり使わないかもしれませんが、座右の銘として、社訓として、ビジネスシーンなど、様々な時に使うことができる言葉です。
では「温故知新」の使い方を見ていきましょう。
より良いたい焼きを作るために、わが社も「温故知新」を会社理念にしようと思うておる。
商品開発には温故知新が大切ですからね。
うむ。社員に温故知新の精神が育つようにしてくれんかの。
では、温故知新の大切さを伝えるための研修を行います。
いったいどんな研修よ…。
類義語
では類義語もいくつか見ていきましょう。
「覧古考新(らんここうしん)」
古い事柄を顧みて、新しい問題を考察すること。
「彰往察来(しょうおうさつらい)」
昔の出来事を明らかにして、これから先のことを予測すること。
「鑑往知来(かんおうちらい)」
過去のことをよく参考にして将来を展望し、見通しを立てる。
まとめ
「温故知新」とは「前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。」という意味の故事成語である。
論語の「為政(いせい)」の中に書かれている孔子の言葉に由来している。
日常会話で使うことは少ないが、座右の銘、社訓、ビジネスシーンなど、様々な時に使うことができる言葉である。
「温故知新」は日常生活で役立ちますね。
ねぇねぇ、おにぃが怒られてたから同じことをして怒られないように対策したのも「温故知新」でいいのかな?
おぉ!素晴らしい温故知新なん!