臥薪嘗胆
2020年12月28日

臥薪嘗胆とは?

By 座敷あらし

「臥薪嘗胆」の意味

「臥薪嘗胆」とはどういう意味かご存知でしょうか?

読み:がしんしょうたん

がしんしょうたん…?なんだか、お正月の言葉に似てるね~。

まさか、謹賀新年のことを言ってます?

そうそう!それ!似てない?

うーん、そう言われると似てるような気もしてきたん。

いやいや、漢字4文字ってことしか共通点ないですからね…。

両方に「しん」が入ってるよ!

意味

「臥薪嘗胆」とは

将来の成功を期して苦労に耐えること。

という意味の故事成語です。

「臥薪」は「薪(たきぎ)の上に臥(ふ)し寝ること」、「嘗胆」は「苦い胆(きも)を嘗(な)めること」です。

どちらも自分自身を苦しめることで復讐の志を奮い立たせることを表しています。

このことから、「目的を達成するために、苦心し努力を重ねる」という意味で使われるようになりました。

座右の銘としても人気な言葉の一つですね。

面接で聞かれた時のために、座右の銘を何にしようか悩んでるならこれにしたらいいと思うんな。

社畜を探している会社にピッタリ合う人材だね!

由来

「臥薪嘗胆」は、中国・春秋時代の、呉と越の国家間の争いに由来しています。

臥薪の故事

呉王闔閭(こうりょ)は先年攻撃を受けた復讐として、越の王が亡くなったと知り、越に争いを仕掛けていきますが、越の王の子どもである勾践(こうせん)に返り討ちにあって敗れ、自らも負傷し、まもなくその傷がもとで病死しました。

その際、子どもである夫差(ふさ)に「必ず仇を取るように」と言い残しました。

そして夫差(ふさ)は「三年以内に必ず」と答えました。

夫差(ふさ)はその言葉通り国の軍備を充実させていきました。

また父の遺言を忘れないように、夫差(ふさ)は毎晩薪の上で寝ることで、体に痛みを与えるとともに、越への復讐心をかきたてていきました。

これが「臥薪(薪の上に臥し寝ること)」の由来となっています。

嘗胆の故事

3年後、夫差(ふさ)はついに勾践(こうせん)を打ち破り、降伏させることに成功しました。

夫差(ふさ)に敗れた後、勾践(こうせん)は同じように夫差への復讐を誓います。

動物の苦い胆(きも)を寝所に掛けておき、寝起きのたびにこれをなめて、夫差(ふさ)への復讐を誓い、呉に侵攻する準備を進めました。

そして20年後、ついに夫差(ふさ)を打ち破り、勝利を治めました。

このことが、「苦い胆(きも)を嘗めること」の由来となっています。

互いの国の王が屈辱を忘れないように、苦しさを味わい、目的を達成できた様子をまとめて「臥薪嘗胆」と言うようになったそうですね。

互いの王でなくて、どちらも夫差(ふさ)のエピソードだっていう説もあるらしいんな。

紀元前とかそんなすっごく昔のことだし、何が正しいかなんて分からないよね~。

類義語

「臥薪嘗胆」の類義語としては以下のような言葉があります。

「堅忍不抜(けんにんふばつ)」

どんなことがあっても心を動かさず、じっと我慢して堪え忍ぶこと。

「座薪懸胆(ざしんけんたん)」

将来の成功や活躍のために、苦労をいとわず、つらい生活をじっと耐え忍ぶ意。

「捲土重来(けんどちょうらい)」

一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返すことのたとえ。

使い方

「臥薪嘗胆」とは、数時間や数日で終わるような、短期間の我慢や苦労した時には使いません。

長期にわたる苦労や、強い意思を必要とする物事に対して使われます。

・臥薪嘗胆の思い

・臥薪嘗胆する

・臥薪嘗胆の末

といった言い回しで使われます。

では実際に「臥薪嘗胆」を使った会話をしてみましょう。

臥薪嘗胆すること10年!ついに最高のたい焼きカレーが完成したんよ!

・・・おめでとうございます。

ん?たい焼き味のカレーなの?カレー味のたい焼きなの?

・・・細かいこと気にしたらハゲるんよ。

・・・えっ!?

まとめ

「臥薪嘗胆」とは、「将来の成功を期して苦労に耐えること」という意味の故事成語である。

数時間や数日で終わるような、短期間の我慢や苦労した時には使わず、長期にわたる苦労や、強い意思を必要とする物事に対して使われる言葉である。

「臥薪嘗胆」を使った会話をしろって急に言われても題目が思いつかんのな。

病院のリハビリや、受験の話題とかだったら良かったかもしれませんね。それか、開発でも、もう少し普通のメニューとかで…。

せやな。

ねーねー、たい焼き味のカレーってただのあんことごはんだよね?おはぎみたいなもの?

知らぬ。