付和雷同
2020年12月25日

付和雷同とは?

By 座敷あらし

「付和雷同」の意味

「付和雷同」とはどういう意味かご存知でしょうか?

読み:ふわらいどう

えー?付くに和で、雷と同じ…?難しいなぞなぞだよ~。

なぞなぞじゃないですよ…。

じゃあ、なぞなぞを出そう。
『1キロの鉄と、1キロの毛糸』重いのはどっち?

それくらい分かるよ!毛糸でしょ!

え…。

意味と成り立ち

「付和雷同」とは

自分にしっかりとした考えがなく、他人の言動にすぐ同調すること。

という意味の四字熟語です。

「付和」とは

自分にしっかりした考えがなく、たやすく他人の意見に同調すること。

という意味があります。

そして「雷同」とは

雷が鳴ると万物がそれに応じて響くように、自分自身の考えをもたず、むやみに他人の説や行動に同調すること。

という意味があります。

それらが組み合わさって出来た言葉です。

「付和雷同」は「附和雷同」と書くことがありますし、「雷同付和(らいどうふわ)」とも言いますが、意味は同じです。

同じような意味の言葉が重なって出来てるんな。

「附和」は良いですけど、「不和」や「不破」と書き間違えないで下さいね。

由来

「付和雷同」は、古代中国の書物である「礼記」から由来しています。

【礼記】(らいき)
儒教の最も基本的な経典である「経書」の一つで、『周礼』『儀礼』と合わせて「三礼」と称される。
現代に伝わる『礼記』は、周から漢にかけての儒学者がまとめた礼に関する記述を、前漢の戴聖(たいせい)が編纂したものである。その内容は、政治・学術・習俗・倫理などあらゆる分野に及ぶ、雑然とした記録の集積である

『礼記』に「勦説する毋れ、雷同する毋れ(そうせつするなかれ、らいどうするなかれ)」という文が出てきます。

これは、「他人の説を盗んで、さも自分の説であるかのようにしてはいけません。他人の意見になんでもかんでも賛成してはいけません」という意味です。

これが「付和雷同」の由来だと言われています。

難しい言葉が多いけど、意味は分かりやすいね!

前半の「他人の説を盗んで、さも自分の説であるかのようにしてはいけません。」って当たり前なんな。

まぁ、その当たり前のことができない人もたくさんいますからね。

使い方

「付和雷同」は「深く考えずに他人の意見に同調したり、他人の言動につられて行動する」ときに使う言葉です。

では使い方を見てみましょう。

ふぉー!!このたい焼きのぬいぐるみ可愛いん!!欲しいん!

うわ~!可愛いね~!私も買おっかな!

すぐ付和雷同するのは良くないですよ。

つられたわけじゃないよ!本当に可愛いもん!

いや、可愛くないでしょ…。気持ち悪いし。

何で?たい焼きがたい焼き食べてるんだよ?シュールで可愛い!

うんうん!そうなんよ!初めて見たん!

…え、私がおかしいんですか?

類義語

「付和雷同」の類義語は以下のようなものがあります。

「阿付雷同(あふらいどう)」

自分の考えなどなく、周りの意見にむやみに同調すること。

「唯唯諾諾(いいだくだく)」

事の良し悪しにかかわらず、何事でもはいはいと従うさま。人の言いなりになり、おもねるさま。

「付和随行(ふわずいこう)」

定まった主義・主張をもたず、ただ他人の言動に同調して行動すること。

「阿付雷同」と「付和随行」は「付和雷同」とほぼ同じような意味です。

「唯唯諾諾」は「他の意見に同調すること」という意味では同じですが、「良し悪しにかかわらず、言いなりになるほど従う」という点では「付和雷同」とは少し違いがあります。

まとめ

「付和雷同」とは「自分にしっかりとした考えがなく、他人の言動にすぐ同調すること」という意味の四字熟語である。

「附和雷同」や「雷同付和(らいどうふわ)」とも言うが、意味は同じである。

古代中国の書物である「礼記」から由来している。

「付和雷同」はあまり良くないかもしれんけど、日本で生きていくなら同調することが必要な時もあるんな。

日本は同調圧力がけっこうありますからね。

同調圧力って何~?

圧力鍋のことですよ。