たらふく
2020年12月21日

たらふくとは?

By 座敷あらし

「たらふく」の意味

たくさん飲み食いするさま。腹いっぱい。

「ケーキ食べ放題に行ったので元を取るためにたらふく食べた。」

「おばあちゃんの家に行くとたらふく食べさせてくれる。」

など、飲み食いしたときに使う言葉なのでご存じの方は多いと思います。

「たらふく」の漢字

では、「たらふく」とは漢字でどう書くかご存知でしょうか?

考えたこともないよ~。
そもそも漢字なんてあるの?引っかけクイズじゃない?

「たら」ってなんじゃろ?「ふく」はきっと「福」なん。
たらふく食べたら幸せになるし。

残念、違いますよ。私、これは知ってます。

たらふく=鱈腹

「たらふく」とは漢字で「鱈」の「腹」と書きます。

「鱈」はとても大型の魚で、小魚や甲殻類などをたくさん食べる大食いな魚だと言われています。

そして、鱈が食べ過ぎて、おなかがパンパンに膨れていることから、「鱈」の「腹」と書くようになりました。

ですが、これは後付けの当て字であり、「たらふく」の語源ではありません。

ん?つまりどういうこと?

もともと「たらふく」って言葉があって、あとから鱈の腹がパンパンな様子を見て、「こりゃ当て字にもってこいだ」って感じで付けたんじゃね?

なーるほど!じゃあ「たらふく」の語源は?

これから一緒に見てみましょう。
(当て字だったの知らなかった…)

「たらふく」の語源

「たらふく」の語源は諸説あります。

まず、「足りる」や「十分になる」という意味の動詞「足らふ(たらふ)」に、副詞語尾の「く」が 付いたものだという説です。

ほかの説としては、お腹いっぱい飲み食いするという表現の、「足らひ脹るる(たらひふくるる)」が転じたという説もありますが、江戸時代には飲食物に限定せずに「飽き足りるほど」という意味で使っていたとも言われています。

どっちもそれっぽいね~。

うちは「足らひ脹るる(たらひふくるる)」推し!なんとなく言うの楽しいん。

うんうん!分かるー!

え、全く分かりませんけど?

「たらふく」の類語

たらふくを言い換えるなら以下のような言葉があります。

・大量に

・おなか一杯

・浴びるほどに(飲み物)

・しこたま

・くちい

「くちい」って何?初めて聞いた!

【くちい】
苦しいほど腹がいっぱいである。満腹である。

類語で紹介されているので意味は分かりますよ。けれど初めて聞いた言葉です。どこかの方言でしょうか?

方言じゃないみたいよ。昔の人がよく使ってたって。

まとめ

「たらふく」とは「たくさん飲み食いするさま、腹いっぱい」という意味の言葉である。

漢字では「鱈腹」と書くが、おなかがパンパンに膨れているところが鱈の見た目に似ていることから付けられた当て字である。

語源は諸説あるが、「足らふ(たらふ)」に「く」が 付いた説や、「足らひ脹るる(たらひふくるる)」が転じたという説などがある。

鱈っていつでもお店で見かけるけど、旬っていつなんだろう?

鱈の旬は12月~1月と言われていますよ。まさに今ですね。

年末年始は鱈を鱈腹たべよう!

いいですね、きっと白子が美味しいですよ。

え、白子は苦手なん…。