年の瀬とは?
「年の瀬」とは?
「年の瀬」とはどういう意味かご存知でしょうか?
読み:としのせ
年末になるとテレビとかでよく聞くね!
そうですね。で、意味は?
えぇ…?この時期に使う言葉だなぁとしか…。
そこまで分かっているのに答えが出ないなんて逆にすごいんな!
年の瀬の意味
「年の瀬」とは
年の暮れ。年末。
という意味です。
一年の終わりを迎えようとしている時期である「年の暮れ、年末」などを「年の瀬」と言います。
そもそも「年の瀬」の 「瀬」は、「水深が浅く、流れが速く、白波が立つ所」であると、国土交通省の「用語集」に掲載されています。
つまり、「瀬」とは白く泡立って見えるほど流れが急な川であるということです。
そのことから、「年の瀬」とは「年の流れがはやいところ」という意味で、「一年の終わりの忙しくてバタバタしてしまう時期」であることを表した言葉です。
川の流れで例えるなんて粋だねぇ、てやんでぃ!
人生とは川の流れみたいなもんよ。大きな流れには逆らえん。
え…?二人とも頭大丈夫です?
孔子が似たようなことを言ってたはずなんよ。
語源
「年の瀬」の語源は、江戸時代の「ツケ払い(後払い)」からきていると言われています。
この「後払い」という支払い方法は、江戸時代では普通の買い方として浸透しており、お盆と大晦日の年2回に分けて、まとめて集金されていました。
しかし、怪我や病気や天気などのせいで収入が減ってしまい、ツケを払うのが困難なこともありました。
特に大晦日は正月の準備などでお金が必要なので、ツケを払う余裕がない人が多かったようです。
しかし、お店側も引き下がるわけにはいきません。
大晦日分の借金であるツケは、その年の間に集金できなければ半年先まで繰り越しできるというシステムだったので、お盆まで引き延ばしにされては、お店側もたまったものではありません。
ツケで購入した側もお店側も必死で、大晦日には攻防が繰り広げられていました。
その「バタバタとした落ち着かない時期」といったことから、「年の瀬」という言葉が使われるようになったのではないかと言われています。
また、正月を無事に迎えられるかの切羽詰まった慌ただしい時期であることを、流されると命の危険にさらされかねない川の急流に例えているからだとも言われています。
つまり、大晦日は借金取りと借金した人の攻防がすごい日だったんね。
無事に年を越せた人は嬉しかったでしょうね。
なんで「明けましておめでとう」なのか分かった気がするね~。
年の瀬とはいつからいつまで?
「年の瀬」にはいつからいつまでという明確な決まりはありませんが、だいたい12月中旬から12月31日の大晦日までを指すことが多いです。
これは、12月の13日頃から正月の準備に入ることが理由とされているようですが、特に決まりはないので、12月に入ってからですといつ使っても問題はありません。
但し、「年の瀬が近づき」や「年の瀬が押し迫り」など、表現によっては使う時期が異なるので注意しましょう。
年の瀬が近づく
「年の瀬が近づく」は「今年の終わりが見え始める」という意味になります。「年の瀬」がだいたい12月中旬からなので、12月上旬から中旬の間で使いましょう。
年の瀬も押し迫り
「年の瀬も押し迫り」は、その年の終わりを迎えようとしていることを指しています。「押し迫る」は「間近に迫る」という意味なので、12月下旬に使いましょう。
まとめ
「年の瀬」とは「年の暮れ・年末」のことである。
語源は、ツケ払いからきており、江戸時代の大晦日には攻防が繰り広げられていた。
「年の瀬」とは12月中旬から12月31日の大晦日までを指すことが多い。
江戸時代の大晦日は大変そうだなぁ。現代で良かった。
大晦日は「コタツからいかに出ないで過ごすか」っていう日なのにね~。現代で良かった!
現代で良かったですけど、今年は自分のゴミはちゃんとゴミ箱に捨ててくださいよ!