画竜点睛とは?
「画竜点睛」の意味
「画竜点睛」とはどういう意味かご存知でしょうか?
読み:「がりょうてんせい」
あれ?「がりゅうてんせい」って読むのかと思ってたん!
惜しい!残念!
あーたむは知ってたんですか?
もっちろん!読みも意味も知らないよ~!
意味
「画竜点睛」とは
物事を完成するために、最後に加える大切な仕上げ。
文章や話などで肝心なところに手を入れて、全体をいっそう引き立てる。
という意味の故事成語です。
「画竜」とは「竜の絵」のことで、「点睛」とは「瞳を書き加える」という意味です。
竜の絵は瞳を書き入れることで完成します。瞳は竜の表情を決める一番大事なところです。
このことから、「完成させるための最後の大事な仕上げ」、また「ほんの少し手を加えることで全体が引き立つ」という意味で使われています。
由来
「画竜点睛」は「歴代名画記」に書かれている、中国の南北朝時代の故事に由来しています。
【歴代名画記】(れきだいめいがき)
中国・唐の高級官僚である張彦遠が著した画論・画史の著作。先史(歴史記録が文書として残っていない時代)から唐朝までの絵画資料を広く集め整理された。
故事
中国南北朝時代の梁(りょう)の画家・張僧繇(ちょうそうよう)は、武帝に安楽寺の壁に4匹の金竜を描くよう命じられ、わずか3日間で絵を描き終えました。
見に来た人々は感嘆の声を挙げ、まるで本物の竜だとほめたたえました。しかし、これら4匹の竜には目がありません。
そこで皆は目を入れてくれるよう張に頼みました。
すると彼は「竜に目玉を入れるのは簡単ですが、そうするとこの竜は壁からとび出して飛んでいってしまいます」と言います。
人々は誰も話を信じません。
そんなのは妄言だと非難された張は仕方なく、4匹の竜うちの2匹に目を書き入れました。
すると黒雲が広がり空が荒れ、その2匹の竜は壁を破って抜け出して天空に昇っていきました。
やがて雲が消え空が晴れ渡ると目玉のない竜が残っているのみで、目の入った竜はどこにもいませんでした。
へぇ!面白いね!故事成語ってとっつきにくいイメージだったけど、漫画になりそうな話だね!
いろんな故事成語のストーリーを漫画にしてまとめたら面白そうなん!
もうたくさん出版されてますよ?
知らんかった…。
画竜点睛の対義語
「画竜点睛」の対義語は「蛇足」です。
付け加える必要のないもの。無用の長物。
画竜点睛」は「なくてはならない大切なもの」ですので、対義語は「なくても良いもの」である「蛇足」が当てはまります。
付け加える必要のないものをなんで蛇足っていうんだろうね?
「蛇足」も故事らしいですよ。また今度詳しく見てみましょう。
使い方
では実際に使ってみましょう。
あぁ~!!やっちまったん!!
どうしたんですか?
注文受けてた「たい焼きケーキ」のチョコプレートに「HAPPY BIRTHDAY」って書いたつもりが、綴り間違えてた気がするん。画竜点睛を欠いていると言わざるを得ないん…。
なんだ、書き直したらいいじゃないですか。
もう遅いんよ…。
ただいま戻りましたー!
「たい焼きケーキ」届けてきました~!
「画竜点睛」は単独よりも、「画竜点睛を欠く」という言い回しで使われることの方が多いです。
「画竜点睛を欠く」の意味は、「肝心な仕上げができていない」「詰めが甘い」という意味で使われます。
まとめ
「画竜点睛」とは
「物事を完成するために、最後に加える大切な仕上げ」という意味の故事成語である。
「画竜点睛」は「画竜点睛を欠く」という言い回しで使われることが多く、「肝心な仕上げができていない」「詰めが甘い」という意味で使われる。
ん?いや、「HAPPY BIRTHDAY」の綴り、多分合ってるんよ!
本当ですか!?はぁ~、良かった。
あ、そういえばケーキ届ける前にこけちゃってさぁ、
大変だったよ~!
えっ?ケーキ届ける前にこけた…?