小春日和
2020年11月6日

小春日和とは?

By 座敷あらし

「小春日和」の意味

『小春日和』とはどういう意味かご存知でしょうか?

読み:『こはるびより』

春のぽかぽかした暖かい日でしょ?日向ぼっこしたくなるよね~。

外でたい焼き食べたくなる感じなんな!

その例えはよく分からないです。

最近の使われ方

最近は特に若者の間で「春先の頃の穏やかで暖かな天気」という意味で使われていることもありますが、それは本来の使い方とは違っています。

え、なんで違うの?春の日和って書いてるのに…?

本来の意味

本来『小春日和』とは

初冬のころの、暖かくて穏やかな天気。

という意味で使われています。

由来

春のようにあたたかな様子が「小春」と呼ばれ、それが陰暦の10月の別称としても使われるようになりました。

陰暦10月は現在で言うと、だいたい11月から12月上旬に当たります。

「日和」には「天候」「空模様」や「晴天」などの意味があります。

秋の終わりから冬の初めの、よく晴れた暖かい日を指しているんですね。

春って言ってるのに「小春」は冬を指すなんて詐欺だよ…。
じゃあぽかぽかしてる本物の春はなんて言えばいいの?

春日和・冬日和

初冬に使う「小春日和」という言葉の方がメジャーではありますが、春に使う「春日和」という言葉も存在しています。

春の日の晴れておだやかな空模様

春日和は長続きせず、3、4日で崩れることが多いそうです。

そして、春があれば冬もあるそうです。

「冬日和」とは

穏やかに晴れた冬の日、いかにも冬らしい空模様

という意味です。

「小春日和」を過ぎた12月初旬以降の穏やかに晴れた日は「冬日和」ということになります。

ちなみに、「小冬日和」という言葉はないみたいなん。残念。

誤用の定着率

平成26年度の「国語に関する世論調査」で、「小春日和」の意味を尋ねたところ、

本来の意味の「初冬の頃の、穏やかで暖かな天気」と答えた人は51.7パーセント、

本来の意味ではない「春先の頃の、穏やかで暖かな天気」と答えた人は41.7パーセントという結果が出ています。

全体の調査結果を見ると、本来の意味とされる「初冬の頃」を選んだ人が5割強と過半数となっていますが、「春先の頃」を選んだ人も4割を超えています。

年齢別に見ると、30代以上では本来の意味である「初冬の頃」を選択した人の方が多かったですが、20代以下の若い年代では「春先の頃」の方が多く選択されています。

20代は54.5パーセント、10代では66.1パーセントの人が本来の意味ではない「春先の頃」と答えていました。

なぜ誤用されることが多いのか

「春」という言葉に引きずられて、「春先の頃」と思うのでしょう。

現代では、陰暦の10月を指した「小春」という言葉が日常生活の中で使われることはほとんどありません。

「小春凪」「小春空」といった言葉もありますが、俳句で冬の季語として用いられることなどはあっても、普段はなかなか聞くことがありません。

「小春」という言葉や意味を知る人が少なくなると、ますます「小春日和」という言葉の誤用も進んでいくのかもしれません。

まとめ

「小春日和」の本来の意味は

「初冬のころの、暖かくて穏やかな天気。」

しかし最近は、「春」という字に引きずられて「春先の頃の穏やかで暖かな天気」という意味で使われていることも多い。

「小春」は陰暦の10月を指した言葉であり、「春」とは違う意味である。

子供に生まれた季節の名前付けたりするじゃん?勘違いして、「春に生まれたから小春」とか付けてたら赤っ恥だね。

赤っ恥というより、その子が可哀想ですね。そんな間違えた理由で名前付けられたことも、そんな親を持つことも。

うむ、子は親を選べないからのぅ。