水菓子とは?
「水菓子」の意味
『水菓子』とはどういう意味かご存知でしょうか?
読み:『みずがし』
おばあちゃんが好きそうなお菓子だよね!
失礼ですね。ゼリーも水羊羹もわらび餅も美味しいですよ。
違うんよ。うちは水菓子がなにか知ってるん。水菓子には悲しい思い出があるんよ…。
最近の使われ方
最近では、水羊羹やわらび餅やゼリーなど、水分が多い和菓子のことを「水菓子」と使われる事が多くなりました。
ですが、これは本来の使い方とは違ってきています。
座敷あらしの過去に一体何が…!?
そう、あれは昔、とある温泉宿で起こったん。
本来の意味
本来『水菓子』とは
果物(くだもの)
という意味で使われています。
温泉楽しんで、豪華な夕食を食べたんよ。お品書きの最後に「季節の水菓子」って書いててワクワクしてたん。なのに果物だったん…。美味しかったけど少し悲しくなったん…。
それは悲しいねぇ…。
え?そうですか?
由来
昔は「正式な食事以外の軽い食べ物」全般を指す言葉に「くだもの」と「菓子」が使われていました。
つまり、果実類・菓子類・間食や、酒のつまみまでもまとめて「くだもの・菓子」と呼んでいたそうです。
これが江戸時代頃になると、「菓子」という言葉が「人が手を加えて甘く作った食べ物」のことだけを指すように変化し始めました。
果実類を指す場合には、上方では「果物(くだもの)」、江戸では「水菓子(みずがし)」という言葉が使われるようになったようです。
酒のつまみも『くだものとか菓子』って呼んでたって違和感はんぱないね~。
そうですか?駄菓子にもよっちゃんいかや、イカそーめんとかありますよ。小さい頃食べてたでしょ?
駄菓子
ちなみに、駄菓子というワードが出たので、駄菓子もご紹介します。
麦、あわ、ひえ、豆などの雑穀や、水飴、黒砂糖などを使って作られていた安いお菓子のこと。「一文菓子」と呼ばれ、庶民の間で愛されていた。
「駄菓子」の由来は「ダメな菓子」だそうです。
江戸時代、庶民は砂糖をたっぷりと使った「上菓子」を口にすることが許されず、水飴や果物で甘みをつけた「一文菓子」「雑菓子」を食べていました。
明治から昭和初期にかけて、安物の菓子をまとめて「駄菓子」と呼ぶようになったそうです。
ダメな菓子!?おいしいのに!
そりゃ、現代の駄菓子は規制が無いから美味しいですよ。
なぜ誤用されたのか
きっと「水菓子」という文字や響きから、水分を多く含んで、つるっとしたり・プルンとした菓子を想像したのでしょう。
本来、水分の多い菓子は「生菓子」と呼びます。
ですが、菓子店によっては、自ら「水菓子」として水羊羹などを販売していることもあるので、更に誤用も進んだと思われます。
まとめ
「水菓子」とは本来「果物」のことである。
しかし、字の見た目や響きから水羊羹のようなつるんとした水分の多い菓子を「水菓子」と呼ぶようになっていった。
店によっては水菓子として水羊羹などを販売していることもあるので、ますます「水分の多い菓子」が「水菓子」として一般的に広まったと考えられる。
果物のことを水菓子って使ってると頭良さそうに見えていいね!今度から使おっかな~。
…良かったですね。
とりあえずひとこと言いたいん。温泉に行く前に「水菓子」=「果物」だって知りたかった…。
…そうですね。